
【2023年最新】社会問題を解決するクラウドファンディングの取り組み15選
近年、SDGsやESG投資、エシカル消費などの言葉を耳にする機会が多くなってきてきました。
社会問題の深刻化が騒がれる中で、何かアクションを起こしたいけど、起こし方が分からない、きっかけがないと思っている人も多いのではないでしょうか?
今回は、社会問題へのアプローチ方法と解決方法を実例を踏まえて解説していきます。
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目次
社会問題の解決方法
社会問題とは、貧困問題、地球温暖化、限界集落、人種・性差別、難民問題など社会の欠陥・不合理から生まれる社会生活に支障をきたす大きな問題です。
これを解決するために、世界指標としてSDGsやカーボンオフセットなどの基準が設けられたり、企業の役割としてESGが求められたり、個人のアクションとしてエシカル消費の訴求や居場所の提供などの社会ムーブメントが起こっています。
この中でも個人個人が関われる方法は様々です。
以下で代表的な3つの関わり方をご説明したいと思います。
1.個人でのアクション
社会問題を解決するための取り組みとして、個人で行うアクションが挙げられます。
例えば、マイボトルやエコバックの持ち運び、エシカルな商品を買うようにするなどのアクションは、多くの人が聞いたことがあり、実践したことがあるのではないでしょうか。
それ以外にも、クラウドファンディングで支援する、ゴミ拾いを行う、ヴィーガンスイーツを作って販売する、日本の伝統・文化を守るためのイベントを開催するなど、個人で活動を広め、多くの人を巻き込みながらアクションをおこしている人は、大勢います。
*クラウドファンディングを通じて、石木ダム問題への認知を広げようとするプロジェクト。
クラウドファンディングを通じて、プロジェクトに寄付することで、活動をサポートできる。
2.ソーシャルビジネス
2つ目に挙げられるのが、ソーシャルビジネスというアプローチです。
ソーシャルビジネスとは、社会問題解決を目的とした事業で、その領域は貧困や差別、環境問題など、多岐にわたります。
最大の特徴は、寄付金などの外部資金に頼らず自社で事業収益を上げることで継続的な社会支援を可能にしている点です。
世界では決められた定義は存在していませんが、日本においては、
2007年に設置された経済産業省のソーシャルビジネス研究会が発表した以下のソーシャルビジネスの概念が定義に該当するでしょう。
「社会性」:現在、解決が求められる社会的課題に取り組むことを事業活動のミッションとすること。
「事業性」:ミッションをビジネスの形に表し、継続的に事業活動を進めていくこと。
「革新性」:新しい社会的商品・サービスや、それを提供するための仕組みを開発したり、活用したりすること。
また、その活動が社会に広がることを通して、新しい社会的価値を創出すること。
※ソーシャルビジネス推進研究会報告書(3)本研究会におけるソーシャルビジネスの概念の整理より引用(2011.3) ソーシャルビジネス推進研究会/経済産業省
NPO、NGO、ボランティアと最も違うのは事業収益の運営を行い、継続的に活動を行っている点だと言えるでしょう。
また、一般的な企業と大きく異なる点としては、企業を運営する上での最大目的が「社会問題が解決されているか」にあることだと言えるでしょう。
3.非営利団体の活動
ソーシャルビジネスとボランティア活動で最も大きな違いは、その活動が利益をえているかという「事業性」です。
もちろん、NPO/NGOの中には運営資金を調達し、経済的にも自立している団体も多く存在します。
一方でボランティアとは、自発的な意志に基づき、他人や社会に貢献する行為を刺しているため、活動に対する報酬をもらわないことが前提となります。
個人活動やソーシャルビジネスと比較して、事業収入が少ないため、寄付や自己資金を使用して行っている人が多いという点が違いと言えるでしょう。
社会問題を解決するアクション事例15選
1.ソーシャルビジネス
19年以降にはテロが多発し、人々の暮らしに大きな影響をもたらしているブルキナファソで、
シアバターを作る女性たちの仕事が激減したため「シアバターを購入して女性やその子どもたちを応援したい」とプロジェクトを立ち上げました。
1. シアバターの購入と商品の開発
2. オーガニック認証の取得
3. 避難民の雇用創出事業の活用
を行うために資金を集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
テロとコロナで大打撃!ブルキナファソのシアバターを届けて女性たちの未来を応援したい!
■達成金額
¥1,476,000
■支援者数
136人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/22352
2.ソーシャルグッド
アフリカの次世代リーダー(起業家)を輩出するハブ作りをするためにクラウドファンディングを実施。
何人ものアフリカ人大学生の話を聞く中で、「優秀な大学生」なのに、お金を稼げていない人が多い、という課題があるということに気付き、アフリカや母国が好きで、国や社会のために貢献したい!と思っているアフリカ人大学生に対して、自ら「雇用創造者」になり「起業」という形で稼げる人を増やしたい。
この思いを実現するハブを作るための費用を集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
アフリカで次世代リーダーが無限に生まれるハブを作りたい!
■達成金額
¥586,000
■支援者数
110人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/16579
3.国際協力
孤児や家庭環境が崩壊してしまった子どもたち約250人を就学支援をし、合わせて1日3食のごはんの提供と、子どもシェルターの運営、必要があれば医療支援も行っているミンダナオ子ども図書館の松居友さん。
しかしコロナ禍などで進行する物価高騰の煽りや円安の影響を受けて、活動にかかる資金がかさみ、特に食費にかかる負担が大変大きく、危機的状況に直面。
この現状を解決するために、自給自足を実現する水田の購入が重要だと考えプロジェクトを立ち上げました。
かんがい用水付き水田購入費をクラウドファンディングで集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
【食糧危機】ミンダナオの子どもたちにご飯を届け続ける水田を作りたい!
■達成金額
¥3,354,000
■支援者数
66人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/21862
4.緊急支援
ウクライナ出身のターニャさんはウクライナ避難民に対しての支援として実際に話を聞く中で、1.パソコン、2.エアコンの2つが早急に必要だということで、クラウドファンディングを立ち上げました。
クラウドファンディングでは、今彼らが最も必要としているパソコンとエアコンを調達するための資金を集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
ウクライナ避難民の方々に、 日本で安心できる暮らしを届けたい
■達成金額
¥1,872,620
■支援者数
173人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/16359
5.人権・マイノリティー
人身売買の被害に遭う子どもが一人でも少なくなることを目指し、その中でもネパールに対象国を絞り活動している中川さん。
親の収入を安定したものにするために、産業の一つとなるよう無農薬のメディカルハーブ栽培を開始するためにクラウドファディングを行いました。
ハーブ栽培をするための初期費用、土地代金、技術指導料などを事業を開始するために費用を集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
メディカルハーブ栽培で、ネパールの子どもの人身売買問題の解決に寄与したい!
■達成金額
¥1,112,300
■支援者数
160人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/13262
\All in 方式でプロジェクトを始めたい方はご相談ください/
6.環境
「自然の砂浜を失いたくない!」と思い、護岸工事の見直しを求め、7年間活動。
とにかく、この問題を多くの人に知ってほしい!お金がないことで活動を多くの人に知ってもらうことを諦めたくない!と言う強い思いを持って、
シンポジウム準備費用、web開発費用、勉強会の資料作成などの費用を集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
奄美大島・カトクジュラシックビーチの危機!護岸工事の見直しを求めよう!
■達成金額
¥3,732,000
■支援者数
355人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/17868
7.エシカル
世界中から人や環境に配慮したエシカルな洋服だけを集めたセレクトショップEnter the E代表の植月友美さんは、「エシカルな洋服の完全受注生産」で新しいスタンダードにするために150人の仲間集めを目標にプロジェクトを行いました。
理想のショップに成長させるため、お洋服の製作費用を作るための費用を集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
完全受注生産Made In JAPANのエシカルブラウス&スカートが出来ました。
■達成金額
¥3,125,300
■支援者数
156人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/10964
8.農業
担い手不足で増える荒れた農地を減らしたい 担い手不足で増える荒れた農地を減らしたいと言う思い出事業をしてらっしゃるみらい畑さん。
良い環境を未来に残すため、持続可能な「有機栽培」の実現を、無農薬にんじんを通して目指しています。
心をこめて育てた無農薬にんじんも、通常ルートでの販売だとなかなか利益を生み出すことができないため、クラウドファンディングを通じて応援購入を呼びかけました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
環境に優しい農業を続けたい!宮崎県で無農薬にんじんを育てる農家の挑戦
■達成金額
¥667,000
■支援者数
104人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/9578
9.食べ物
普段は、お料理に使う調味料のひとつ、昔ながらの製法で造られる”みりん”の甘さや、今では幻の食材と言われるみりんの絞りかす、”みりん粕(別名 こぼれ梅)”を活用した、小麦・動物性・白砂糖を使わない、体にやさしい「みりんスイーツ」と、発酵食品を活用した「発酵食」のお料理を教えてらっしゃる田辺さん。
多くの人にみりんでできたスイーツを届けて、同じように悩む人の力になりたい、とプロジェクトを実施しました。
・販売のための手続き等
・パッケージ・ロゴ等の作成費
・発送費
・人件費
を集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
日本の伝統調味料「みりん」から広がる“やさしいおやつ“を届けたい!
■達成金額
¥748,000
■支援者数
121人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/26241
10.医療・福祉
起立性調節障害の子どもの保護者は、子どもの体調また学校の対応についてどのように対応したらよいのか困っており、
学校の先生方も起立性調節障害の子どもへの対応にどうしたらよいのか困っていると言う課題に着目。
Q&A集を作成するための費用をクラウドファンディングで集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
【「Q&A集」を作りたい!】起立性調節障害の子どもを支える人たちのために
■達成金額
¥1,060,000
■支援者数
178人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/30358
11.地域活性
地域の中に暮らしながら、そこに住む違う属性の人と出会えるチャンスが、ほぼなく「私っていう個人」が出せる場所が少なくなってきたことを問題に思い、
人々がつながれる場所を作るためにクラウドファンディングを実施。
実際にカフェと図書館を開始させるための内装改装費用や本棚を購入・設置するための費用を集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
つながる図書館を作ります!世代や関心、地域を超えた人と出会う場所と仕組みを作りたい!
■達成金額
¥1,551,000
■支援者数
175人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/38702
\社会問題解決をするプロジェクトを行いたい方はご相談ください/
12.教育
日本の教育に携わりながら、中米グアテマラの村の子どもたちに学習の機会を提供されている近藤さんは、「志はあっても、道を切り拓くチャンスが与えられていない」という課題に対して、「自分の心に芽生えた志の分だけ、努力できる場所。子どもたちの未来を耕す学習塾。」を誕生させるためにクラウドファンディングを行いました。
床や屋根の改修費用、学習机などの費用を集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
志に道を!子どもたちの未来を耕す学習塾をつくりたい
■達成金額
¥1,648,100
■支援者数
125人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/4638
13.動物
「ノラ猫を殺さない社会を作りたい。」という思いでノラ猫さんたちにも、低価格で手厚い診察と治療を提供するために、クラウドファンディングを行いました。
実際に治療に使用する、レントゲン設備にかかる費用を集めました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
のらねこさんの手術室にレントゲン設備を導入し、手厚い診察を提供したい
■達成金額
¥3,272,000
■支援者数
334人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/45599
14.文化継承
生まれ育った愛知の祭り文化をライフワークにして10年以上、故郷の祭りを撮り、5年前には写真集も出版。
祭り文化を写真に収め、まだ祭りを知らない人に祭りの魅力を伝えていくことに取り組んでる祭り写真家のデン真さんは、子どもたちに自分が住んでいる土地の素晴らしい祭り文化を知ってもらい、将来、地元の祭りが好きな人を増やすことを目的にクラウドファンディングを実施。
リターンの制作準備経費と、寄付する写真集の仕入れ費用を調達しました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
【祭り文化を未来に伝える】愛知の祭りの写真集を作り、全小中学校に寄付する。
■達成金額
¥3,108,700
■支援者数
199人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/38596
15.災害支援
福島県相馬市の人たちに、「東日本大震災と去年2月の地震より、ひどい」と「令和4年福島県沖地震」を知る現地団体に、そう口を揃えて言われたことをきっかけに活動を決意。
誰もが忘れることのない、2011年の東日本大震災。
その10年後に起きた、2021年2月13日の震度6強の地震。
そして、2019年の台風19号と10月25日の豪雨もあわせて、今回で4度にわたる被災をしてきた相馬市。
度重なる災害と復旧対応で、精神的なショックやダメージがとても大きい彼らに、
熊本、相馬等の被災地の長期的な復興を考え、活動を行うコミュニティ「きっかけ食堂 熊本」を立ち上げ、継続的なイベント実施、被災地間の交流事業を行うためにクラウドファンディングを実施。
①「イベント開催費用」と「現地への寄付金」
②「きっかけ食堂 熊本」を開催する補助となる資金
③寄付を通じて、活動への仲間を増やす
ために、資金調達をしました。
<プロジェクトデータ>
■プロジェクト名
被災の教訓から支え合う繋がりをつくる「きっかけ食堂 熊本」を立ち上げます
■達成金額
¥359,700
■支援者数
58人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/16242
まとめ
今回は、社会問題の解決方法とクラウドファンディングを通じた活動事例を紹介しました。
<社会課題の解決方法>
・個人でのアクション
・ソーシャルビジネス
・非営利団体の活動
それぞれのプロジェクト事例を参考にしてみてください。
For Goodでは、プロジェクトの無料相談も行っています。
社会を良くするアクションを行いたいと考えている方はぜひご相談ください。
\社会問題をクラウドファンディングで解決する方法をご相談ください/