はじめに

　隠岐の高校生が小学生を島に招待！島で「ない」から「おもしろい」を探す旅！
　はじめまして！ＳＵＭＭＥＲ ＳＣＨＯＯＬ とうもろこし　代表の馬場美帆です。
ＳＵＭＭＥＲ ＳＣＨＯＯＬ とうもろこしとは、制限をとっぱらい、「やりたい！」を実現していく場所です。そんな場所で、この夏、ボランティアをしてくれていた高校生が高校が最後の夏に、「子どもたちを隠岐に連れていきたい。」そんな思いでこの夏、高校生とともに同じ島根であっても、ちょっぴり遠い隠岐の島へ行くプログラムを企画しました。

【時期】８/２１（月）～８/２３（水）
【場所】島根県隠岐郡海士町
【対象】江津市近辺の小中学生２０名程度
【内容】隠岐の探検や、地域の方との交流
【参加費】１万円
【運営】任意団体　SUMMER SCHOOL とうもろこし

SUMMER SUCHOOL とうもろこしとは

自分の枠を広げていく

　2021年夏から、長期休みの平日に小学校前後の子どもを対象に、島根に関わる様々な大人を先生に迎え、体験活動を行い、調理や販売活動など自立を促す活動を始めました。

隠岐のプログラム期間以外にも、様々な体験活動を行っています。
【対象】江津市内の小学生はもちろん、近隣地域の小学生前後のお子さん
【定員】20名程度
【開催期間】23年7月24日(月)～8月25日(金)※土日祝日・盆休み（8/11～8/16）、8/24は休み
【時間】9:00～15:00
【参加費】 レギュラーメンバー￥40,000
　　　　　 準レギュラーメンバー（隠岐プロジェクト無し）¥30,000

詳細なプログラム内容はこちらからご覧ください
https://tomorokoshi.fun/tomorokoshi-2023/

　体験活動は、野菜の収穫から栽培体験、高校の部活動体験、しめ縄や餅つきなどの文化体験、e-スポーツやＶＲなどのＩＴ体験などをしました。調理は、子どもたちでメニューを決めるところから行い、精米から初めて釜戸での米飯もしています。販売活動も同様に屋台を作るところから、計画、材料調達、販売まで行い、売り上げでお泊り会を行いました。　

　開始当初の参加者は8名。最初、何をするにも「〇〇がないからだめだ。」という発言も多く、大人の力を借りなければ何もできない状況でした。１か月立つ頃には、「冬もスクールをしてほしい！」「こんなことをしていきたい！」とやってみたいことをどんどん話す子どもたちの姿がありました。

　ここでの活動は、単発のように見えるプログラムも実は、子どもたちの思いから、つながっていくようになっています。実際、野菜を収穫して調理をしてみる…そしたら、今まで野菜が嫌いだった子も食べられるなっていて、そうすると、次は自分たちで作ってみたい！という気持ちが起きてきました。「種は誰が買う？」となったとき、「自分たちでお店をやって、そのお金で種を買おう！」となりました。

販売活動を続けていた子どもたち。アイディア出しは得意だけど、収支はぐちゃぐちゃ。そこを計算が得意な子がフォローをして、準備は万端。販売のときは、声をかけるのが得意な子が、お客さんを呼び込み、満足のいく売り上げができたのでした。

そんな活動を続けていくうちに、口コミだけでレギュラーメンバーが22名、単発の参加も合わせると30名にも及ぶ子どもさんに利用していただけるようになりました。中には、県外からの参加者さんもおられます。
　様々な体験活動により世界を広げ、自分がここまでしかできないと思っていることの枠を取り壊し、それを広げて自分の可能性が広がっていけばと思っています。

【写真コメント：ある一日の流れの例】

とうもろこしが大切にしていること

＜３つの目的＞　

①とうもろこしが企画する様々な体験を通して、自分の世界を広げるとともに、　自分が好きなことや得意なことに気づかせる。
②地域で働く大人との関わりやつながりをつくる。
③宿題や昼ごはんなど家庭の負担を減らし、家族で楽しい時間を過ごせるように　する。

＜心と体の根っこを作る＞
　「食」は「人を良くする」と書くように、食の面からも子どもたちを支えていきます。発達障害も食で変わると言われる昨今。昔ながらの調味料やオーガニック食材を使うことで体温が上がり、欠席率が減ったというデータや学力が上がったというデータもあるくらい食は大事。どう食べるかは、どう生きるかと同じくらい大事。そんなことも一緒に考えていきます。

＜ゆとりを作る＞
　それぞれの子どもさんのペースで進められるように、活動は時間にゆとりをもって組んであります。また、スタッフに心のゆとりがなければ制限をかけてしまうので、スタッフもゆとりを持って楽しく参加できる雰囲気づくりをこころがけています。

SUMMER SCHOOL とうもろこしを始めた理由

私は島根県が大好きで、中でも石見地方（西部地域）が大好き！
ですが、過疎化が進む石見地方。いずれはなくなってしまうかも…という懸念が中学生の頃からあり、その状況をなくすために「石見が大好きな子どもたちを育てたい！」ということで小学校教諭になりました。

ところが、１年目は学級崩壊に・・・
授業がままならない中で、唯一、子どもたちが最初から最後までうまくいった授業がありました。
それは、自分たちが調べたことをもとに考えた「江津市に人が集まってくるアイディア」を地域のまちづくりをしておられる団体の方にプレゼンをする総合的な学習の授業でした。

これまで人の話など聞かなかった子どもたちが、目を輝かして話を聞き、質問をしていく。
それを受けて調べ学習を進めて、わかったことをもとにアイディアを出し合い、話し合う。
そして、考えてきたことを嬉しそうに発表をしました。

その姿を見た時、私は自分がしてきた授業の仕方を反省しました。
教科書を教えるのではなく、
教科書に書かれていることの本当のおもしろさを知っている人とつなぎ、そこから学びを展開するようになりました。

しかし、どうしても時間やお金など様々な制限があり、子どもたちの思うところまでさせてあげられないところがありました。
また、目を輝かせて入学してきた子どもたちが、学年があがるに連れてその輝きを失っていくことがずっと気になっていました。

その後、母になり子育てをする中で、やりたいことを制限されると泣きわめく我が子たちの姿を見ました。
制限がある状況を繰り返すうちにやりたい気持ちがなくなっていくのではないか・・・そう気づかされたのです。（現在5歳と3歳の2児の母で、3人目を妊娠中の子育て真っ最中です。）

小さな子どもであれば、嫌なことがあれば泣きわめいたり、怒ったり、表現することができます。
ですが、小学生になると、それを学校で表現するわけにもいきません。

そうやって自分の気持ちが制限され続けることで、やりたいことが見つからなくなったり、自分が何かをすることに自信をなくしていくのではないかと思ったのです。
だから、

やりたいことが見つからない子

自分にはできないと思っている子

島根ではできないと思っている子

そんな子どもたちに常識や正解、時間やお金、あらゆる制限をできるだけとっぱらってもう一度夢を描けるようになってほしい。

そのために、
たくさんのひとやもの・コトと出会って自分の世界を広げてほしい。
自分の可能性を広げられるような選択肢をひとつでも増やしてほしい。
そして、自分が描いた夢の描き方を学びとってほしい。

その先に、子どもたちはもっとおもしろい世界を作るのではないか！
そしたら、石見はもっとおもしろいまちになる！

子どもたちに夢を描ける場を！それを実現できる力を！
そんな思いから教師をやめ、ＳＵＭＭＥＲ ＳＣＨＯＯＬ とうもろこしを始めることにしまし
た。

活動の様子はインスタグラムでお届けしています。
https://www.instagram.com/summerschool.tomorokoshi/

クラウドファンディングに挑戦する理由　

この夏の、隠岐プロジェクトを応援してほしい！

ボランティアをしてきた高校生の最後の夏、彼の企画「隠岐プログラム」を実現させたい！

ー高校生ボランティアの思いー

　2023年ＳＵＭＭＥＲ ＳＣＨＯＯＬとうもろこしは、2泊3日の隠岐プログラムがあります。
これは、スタッフが企画したものではなく、高校生ボランティアが発案・企画してくれたものです。
　彼は、始まった当初からレギュラーメンバーとして参加してくれていた子の兄で、親元を離れて隠岐の高校に通っています。お世辞にも積極的な方とは言えないし、どちらかというと控えめで謙虚なタイプですが、毎年帰省するたびにボランティアとして活動に参加してくれていました。
　その中で、この春（SPRING SCHOOLつくしんぼ）にボランティアで来てくれた際に、こんな提案をしてくれました。
「子どもたちを隠岐へ連れてきてくれませんか。島前（地名）は、＜ないものはない＞をスローガンに掲げていて、地域のつながりが強いです。これは、とうもろこしの目的の地域で働く大人との関わりを作るとマッチしていて、ないものを欲しがるのではなく、目の前にあるものを工夫して、おもしろいものや楽しいことに変える生活ができると思ったんです。」　
　
　本当のところはわかりませんが、私は子どもたちがやりたいと思ったことを実現させていく姿が彼を突き動かしたのだと思っています。
　SUMMER SCHOOL とうもろこしが小学生だけでなく、ボランティアで来てくれていた高校生の「やりたい！」を実現できる場となったこと、彼がSUMMER SCHOOL とうもろこしの趣旨を理解してくれていたことに喜びを感じた瞬間でした。これはやるしかない！そう思ったのです。ここでの経験が彼の今後に生かされていくことも願って。

（高校生の彼がボランティアをしてくれた当初の感想）

　また、その高校生の姿を見てもらうことで、さらに子どもたちのやりたい気持ちや挑戦し続ける気持ちを持ち続けて欲しいと思っています。最近の子どもたちは、自分で楽しみを見つけることが難しく、既存のおもちゃや大人に頼ることで、楽しみを得ること、つまり、自分の楽しみを見つけることですら受け身になっている子もいます。
　そんな子どもたちが、「ないものはない」と言っている隠岐で、まちを巡りながら楽しみを見つける力を見出してもらいたいですし、楽しみを見つけることの楽しさを味わってもらいたいです。それが、私たちが大切にしている世界をひろげることになると思っていますし、様々な方とつながっていくことでうまれる新しい何かを体験することで、「つながる」ということも自然と大切にしていけると思っています。
　子どもたちがどんなものを見つけていくかわくわくしますね。

支援の使い道　　　　　　　　　　　　　　　　　

宿泊1人3000円×23人×2泊＝138,000円
子ども交通費1人約6000円×17人＝102,000円
大人交通費1人約12,000円×5人＝60,000円
食費1人約1000円×8食×23人＝184,000円
風呂代1人600円×23人×2日＝27,600円
保険代1人800円×23人＝18,400円
講師謝金10,000円＋体験料（37,500円＋62,500円）＝110,000円
雑費22,800円　

合計　　　　　　662,800円
参加者負担分　   -170,000円
必要資金　　　　492,800

応援コメント　　　　　　　　　　　　　　　　　　

（同）里山インストール、（同）シーラカンス食堂/ＭＵＪＵＮ　代表　小林新也
　
SUMMER SCHOOL とうもろこしは、コロナ渦で地域での人や自然とのかかわりから体験的に学べる機会が減ってしまった子どもの教育を活動を通して補い、よりよいものにするために活動を行っています。
　江津市では、次の時代に活躍できる「自分で見つけて、自分で考えて、自分で動ける」人を育てる取り組みとして、地域ぐるみでの子ども教育を今後発展させていこうという活動があります。学校教育も大切ですが、それ以前に実家や地域社会、自然の中から学べることがたくさんあります。こうした取り組みは人や物と体験を通じてたのしみながら全身で学んでいきます。この取り組みはこれからも発展し、石見で子育てをしたいと思う家族が増えていくかもしれません。

さいごに　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　私たちがみなさんにお返しできるものはすぐにはないかもしれません。ですが、子どもたちにいただいたものを与えていくことで早くて10年後には、今の子どもたちがおとなになり、それぞれが思い描いた理想を実現できる社会をすこしずつ実現していってくれることと思います。その社会は、多様性を受け入れ、みんなに寛容な社会です。今の経済中心の社会から、わたしたち人間にとって本当に必要なものを与えてくれる社会ができていくことと思います。
　そして、理想を実現し、人生を楽しんでいる大人の姿は子どもにもしあわせを与えていきます。そうして、しあわせの循環を作っていきたいです。そのためには、お母さんたちを救う事も必要だと感じています。子どもたちの居場所と同時にSUMMER SCHOOL とうもろこしがお母さんたちの居場所、さらにはご年配の方の居場所となり、それぞれのneedsがうまくかみあい、win-winな世の中を作っていきたいです。

そのために、まずは今目の前の子どもたちをしあわせにしていくこと。
それが私たちができることだと感じています。

ご支援宜しくお願い致します。

SUMMER SCHOOL とうもろこし　代表　馬場美帆