プロジェクトの開催が7月になりましたので、クラウドファンディング期間を延長しました。

引き続き、ご支援・ご声援をよろしくお願いいたします！

はじめに・ご挨拶　

　　　　　　　　　　　　　　　　
はじめまして。日比野千佳と申します。私は今、（一般社団法人）新時代アジアピースアカデミー（NPA)のスタッフとして働いています。

新時代アジアピースアカデミーはオンライン（WEB型）とオフライン（対面型）のハイブリッド形式による市民講座を通じて、多様な個人、地域、海外を結び、参加者が社会課題について学んでいます。沖縄・朝鮮半島といった地域から見える、植民地支配構造と戦争、そして今の東アジアを取り巻く情勢。身近な生活と直結している憲法、ジェンダー、メディア・教育の問題。公害・原発・気候変動といった環境イシュー。戦後補償や先住民族マイノリティの権利など人権に関わるものまで多岐にわたるテーマがあります。

NPAの取り組みの一つに私が担当しているNPAジュニアコースがあります。
2021年11月からスタートしたジュニアコースにはNPAが提案している社会課題に関心のある中高生が集まります。

今の日本社会はとてもきれいで安全で、物質的にも豊かな国です。しかし子ども達が置かれている状況に目を向けると、小さな頃から競争や受験のストレスにさらされ、学校ではいつも良い子でいることや頑張りを求められます。

自然や人間との関係の作り方や、社会との向き合い方をゆっくり考え育む場所や時間もないまま、忙しい毎日を過ごしています。

今の悩みは何？と聞くと「何でも話せる友達が欲しい」なんていう答えが返ってくることも珍しくなく、その内面にはそれぞれの孤立感を抱えているように見えます。

学校では、先生や周囲の反応に神経を使い、自分の感想や意見を言うことさえ、とっても勇気を振り絞らないといけない。。。大事な社会課題について考えたいけど、情報を得る場がない。そうした子どもを取り巻く環境は決して豊かとは言えません。

NPAジュニアではそんな子どもたちの日頃の思いや悩みを共有しながら、一緒に社会課題と向き合っています。今若者の関心も高い環境問題や多文化社会といったテーマからニュースでも良く聞こえてくる戦争や歴史課題といったテーマまで、その問題の根底に何があるのか、学んでいます。

「先生」という人はおらず、その問題を良く知る大人から、話を聞くというスタンスで、お互いにニックネームで呼び合っています。

教科書には載っていない歴史の一面や人々の活動を知り、目から鱗！この社会が自分たちにとってどのような構造になっているのか、今まで見えていたかった世界が見えてきます。

その感動を味わうちに、何を軸にして考え判断して行けばよいのか、自分たちなりに考えるようになります。

みんなと同じ意見でなくても大丈夫。
むしろそれぞれの感想や意見から新鮮な発想や共感を得て、お互いに「なるほど～そんな見方もあるのか」とか「そうそう！それ共感する！」みたいになっていきます。

一旦、その声に耳を傾ければ、実に鋭い感受性をもって応えてくるのも子どもたちです。子どもだから分からないなんてことはありません。

一番の収穫は、「自分の意見を言うのが怖くなくなった。」「政治課題についても安心して聞いたり話したりできる大切な居場所となっている」というもの。オンラインという限られた空間と時間の中でも育めるものがあると感じています。

NPAジュニアでの体験を通して、人と繋がることの楽しさや安心感、社会と向き合うことは希望なんだと感じてもらいたい。そう願って活動しています。

ジュニアメンバーが作った発表。ハングルの翻訳も自分たちで付けました:)

韓国での学習＆交流プロジェクトを実現させたい

　
NPAジュニアのもう一つの特徴に韓国との交流があります。韓国YMCAとの共催で韓国の中高生と一緒に日常的に講座を通して交流しています。

「Kポップが好きで韓国に興味を持つようになった。政治の面では日韓関係が悪いのは何故なんだろう。」「ヘイトスピーチがなぜなくならないんだろう。」そんな疑問をもったジュニアメンバーたちは、実際に韓国の友達とそうした問題の歴史背景などを学んでいます。

オンライン学習の合間に行っている交流の時間

今までＮＰＡジュニア講座でのオンライン学習を積み重ねてきたジュニアメンバーに韓国現地で肌で感じる体験をしてもらいたい。韓国メンバーと現地で会いたいという希望を実現させたい。

そんな思いから今回、NPAジュニアコースは、日韓それぞれ5名程の中高生を募り、韓国で日韓合同の学習＆交流プロジェクト（NPAジュニア［日韓共同企画］東アジアフィールドを歩く！）を行いたいと思っています！

7月の夏休み中3泊4日に韓国で実施する予定の当プロジェクトでは、韓国の歴史資料館の訪問・現地の中高生との交流、韓国の平和教育プログラムへの参加などを通して、相互に歴史認識を深めたり、新しい視点を得る機会となります。

プログラム詳細は以下URLからご覧いただけます。
https://npa.hp.peraichi.com/junior

韓流ブームの一方、ヘイトスピーチや政治における日韓関係の冷え込み、未解決の歴史課題もある中、日韓の若者が共同で歴史を学び、共通の歴史認識の土台から交流し、平和構築の視点から未来を考える機会はとっても貴重です。

ＮＰＡジュニアコースの運営は、地域や国籍問わず中高生だれもが参加しやすいように参加料はこれまでも基本的に無料で実施してきました。またスタッフもボランティア体制であり運営資金はありません。今回のプロジェクトでは通常のオンライン講座よりも経費がかかるため、実施するためには皆さんのご支援が必要です。

支援の使い道　　

　　　　　　　　　　　　　　　　
主にかかる経費として、日本から韓国への渡航費・現地宿泊費や移動費、その他、学習費やスタッフの人件費にかかる費用として集まったご支援を使わせていただきたいと思っています。目標額よりも多くご支援をいただいた場合は、今後のNPAジュニアの運営費に使わせていただこうと思います。

《1st GOAL 35万》
内訳：渡航費：350,000円(学生5名＋引率2名)

《2nd GOAL　63万円》
内訳：渡航費：350,000円(学生5名＋引率2名)
　　　宿泊・交通・食事・その他：10,000円/人×1日×4日間×7名＝280,000

《3rd GOAL　80万円》
内訳：渡航費：350,000円(学生5名＋引率2名)
　　　宿泊・交通・食事・その他：10,000円/人×1日×4日間×7名＝280,000
　　　現地通訳費用：30,000円/日×4日間＝120,000円
　　　資料集ガイドブック作成：5,000円
　　　報告書作成：5,000円
　　　人件費：40,000円

合計　80万円

さいごに　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

最後まで読み進めてくださって、本当にありがとうございました。

ジュニアメンバーにとって、日韓合同フィールドスタディーは、これまでオンラインで学んできた内容を、実際に現地で見て、聞いて、肌で感じる機会になることでしょう。

地域や国を超えて友達を作ること、市民レベルでの交流が、差別意識や偏見のない社会、未来の平和構築の第一歩になると信じています。

どうか、応援をよろしくお願いいたします。

新時代アジアピースアカデミー（NPA）　日比野千佳

NPAジュニア［日韓共同企画］東アジアフィールドを歩く！で訪問予定のイムジンガク展望台

【担当者のプロフィール】
日比野千佳（NPA事務局）：
不登校の支援員から中学校の英語教員を11年間務めた後、恵泉女学園大学大学院平和学研究科にて修士号を取得。1年間の韓国留学を経て、新時代アジアピースアカデミー（NPA）事務局として現在の活動をスタート。

NPAジュニア担当日比野と韓国YMCA（共催）のハンヒスさん

【これまでのNPAの活動】

新時代アジアピースアカデミー（NPA）沿革

– 2020.4 梨の木舎出版でYouTubeチャンネル『梨の木チャンネル』の立ち上げ
– 2020.6　新時代の市民講座『梨の木ピースアカデミー（NPA）』をオープン
– 2020.11 市民講座の映像アーカイブ配信サービス『PAFLEX』をオープン
– 2021年11月 NPAジュニア設立
– 2022.4　一般社団法人『新時代アジアピースアカデミー
（NPA:New Era Asia Peace Academy）』として法人化
– 2022.5 政治団体、『ピースアクションネットワーク（PAN:Peace Action Network）』を設立

【NPAジュニアの主な活動】
オンライン講座▶
2021年11月～1月　第1期 平和を創造しよう！－ミライ世代の新たな挑戦　
2022年3月～5月　 第2期 横浜・沖縄から考える移動の歴史と多文化共生のあり方
2022年7月～10月　第3期 民主主義と若者の政治参加
2022年11月～2023年1月　第4期 誰ひとり取り残さない環境を創り出すためには

各地域フィールドスタディ▶
無言館・2・8独立宣言記念資料館・高麗博物館・コリアタウン・ウトロ平和祈念館、映画水俣曼荼羅鑑賞・戦争と女性の人権博物館（韓国）・沖縄FS・横浜FS・東京FS

NPAジュニアメインページ
https://npa-asia.net/junior
NPAジュニア活動紹介動画
https://youtu.be/9xNKn31kZGc

『新時代アジアピースアカデミー（NPA)』公式サイト
https://npa-asia.net/

『PAFLEXアーカイブ』公式サイト

https://www.paflex.npa-asia.net/

【活動報告】

■現在4名のNPAジュニアメンバーが集まっています！次の活動日は4月22日（土）のオリエンテーション。オンラインでメンバーに会えるのが今から楽しみです♪

■4月22日（土）に第1回目のオリエンテーションを行いました。この日は日本側だけで、メンバーの顔合わせや自己紹介などZOOMで楽しくコミュニケーションしました！これから始まるプログラムの意気込みもみんなバッチリでしたね：）第2回目の講座も楽しみです♪

■4月29日（土）第2回『朝鮮半島分断の歴史を知る』が開催されました！日韓12名のジュニアメンバーがオンラインで講座をうけました。朝鮮半島がなぜ分断されてしまったのか、一生懸命内容についていこうとしていました。韓国ではすでに学習した部分も多いですが、日本ではほとんど知られていない内容です。日韓双方から出た感想や質問の一つ一つが意味あるものでした。

歴史の流れと事実を掴むのも大変だったかと思いますが、それだけではなく、そこに生きていた人の身になって想像しようとしていたジュニアメンバーがとても素敵でした：）

■5月13日（土）第3回『植民地支配が与える影響と現在』が開催され、日韓11名のジュニアメンバーがオンラインで講座を受けました！講義や映画のワンシーンから、伊藤博文と安重根との関係に象徴される植民地支配をした側とされた側の認識を確認しました。

支配を生き抜くために、あるいは抵抗や大義のために分断されていく朝鮮の人々の複雑な心境やその重層性を捉えることができたでしょうか。

日本側メンバーからは、教科書ではあくまで表面的な言葉しか教えられていなかった。改めて歴史を知ることが大事だし、向き合うことが必要といった感想が出ていました。

BTSがなぜ徴兵に行かなくてはならないか、北朝鮮がなぜミサイルを飛ばすのか、その背景に日本の植民地支配の歴史があったことを知りました。

韓国側メンバーからは、日韓という立場だけで考えるのではなく、個人と国家、地球市民としての連帯という視点を持つことが大事という意見が出ていました。

【ジュニアメンバーメッセージ】

こんにちは！NPA 第5期ジュニアメンバーの高校2年生です。
フィールドスタディで得られる学びと経験は韓国現地に行ってこそ、より深くなるものだと思っています。ぜひご支援のほどよろしくお願いします！

【応援メッセージ】

クッキー（NPAジュニアファシリテーター）

はじめまして、NPAジュニアでボランティアをさせていただいてる中久喜千晶です。

私は多様性を認める社会を実現するために、自分と違う価値観を尊重する力を持つことが必要だと考えています。

ジュニアコースでは自分の考えを伝える、人の意見を聞く、という経験ができます。人は、尊重される/された経験を通して他者を尊重する力が育つと思います。

このような機会、日本の学校でどれくらいあるのでしょうか？少なからず、私が学生の頃は全然なかった！
だから今メンバーと一緒に成長したいです！

どうぞご支援よろしくお願いします！

あっくん（NPA講師＆FSガイド）

FSやリモートでときどきお手伝いさせていただいてます。参加している日韓のメンバーが自分の意見をだんだんと発言するようになり、そこからいろいろ気づきを得ている姿を見て、交流が人の気持ちをたくさんふくらませてくれると実感しています。

学びながら、現地を歩くことでみなさんの可能性をさらに成長させてください！

シャープ　茜（恵泉女学園大学大学院2019年修了生、Circle of Peace代表）

NPAの講座を受けたことがあり、多様なコースがあると感心しています。ジュニアコースでは、交流や居場所を大切にしながら社会課題を学び、話し合っていることが素晴らしいと思いました。

是非、このプロジェクトを成功させ、未来ある中高生と韓国に行き、色々吸収してきていただきたいです。応援しています！

千葉花子（NPAジュニアファシリテーター）

私が東アジア（アジア）の歴史や関係に関心を持つようになったのは、大学生になってからでした。

大学での学びを通じて、日本の植民地の歴史、琉球・沖縄の歴史、アイヌ・先住民族の歴史、朝鮮半島分断の経緯、中国と台湾の関係など、それまでの学校での勉強ではなかなか見えてこなかったことや、歴史は歴史として学んでいたことが実は現在の私たちの社会にも強く影響している（解決していない）ことが見えてくるようになりました。

それまでは、学校で学ぶ歴史はテストや入試のために「暗記する」ものであり、そこに対して疑問や社会に対する違和感を持たずに生きていました。

NPAジュニアに参加する中高生と話すと、そんな私とは違い、早くから自分自身の問題意識を持ち勉強して、アンテナを張って、広い視野を持っていることに驚かされます。

NPAジュニアとNPAは（私もボランティアとして関わらせていただいていますが）、信頼できる人たちが運営し、集まる場所です。

日韓の中高生が朝鮮半島の歴史と向き合う機会にぜひご支援をよろしくお願い致します！